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イギリスの教育制度
 

多民族国家マレーシアでは,進学においても多様性があります。
世界各国で通用する進学資格を得るために,自分の目的に合わせた資格が取得できるインター校へ進学する生徒は年々増えています。
 
イギリスの影響を深く受けているマレーシアでは、教育制度自体もイギリスと非常に似た制度を持っています。また、将来イギリスで学位を取りたいと考えている人がとても多く、そのための教育体制が出来上がっています。
実際毎年数多くの学生がイギリスなど海外の大学へ進学しています。
 
さて、イギリスの教育制度は日本の教育制度とは異質な部分があるので、日本人には少しわかりにくいです。
 
今日はそのイギリスの教育制度についてスポットをあててみましょう。
 
イギリスの教育においては、おおむね個人の能力伸張が目標であると考えられ、試験に比重を置いている点に特徴を持ちます。
 
まず一番の違いは、日本における「卒業制度」と比較してイギリスは「資格制度」である点でしょう。日本では小中高の教育においては、文部科学省が告示する「学習指導要領」に沿って、検定教科書の使用や単位数、必要な出席日数と一定の成績を修めたことを認定されることによって「卒業資格」を取得し、進学する場合は希望の高校や大学の入学試験を受けることになります。
 
一方、イギリスでは「ナショナル・カリキュラム」と「学習到達度」をチェックする全国テストはあるものの、16歳の義務教育終了時に受験する全国統一試験(GCSE試験)と、高校に相当する上級課程終了時の18歳のときに受験する全国統一試験(A-Level試験)(正式名称は、GCE・A-Level)で一定の成績以上を修めることによって「修了資格」を取得できます。
 
GCSEやA-levelなどの試験の成績は、大学での学位とそれに付される成績と同様に、生涯有効な資格とされ、一般には履歴書にも記載することとなっています。
 
日本のようにどの学校に入学・卒業したか否かではなく、これら試験・学位における成績が社会において問われることが多いです。この点もマレーシアでの教育事情に大変似ています。
 
またイギリスは、学歴や資格ごとの賃金格差が激しい学歴社会で、アメリカ、韓国、日本よりも資格・(最終)学歴による差別は大きいといえるでしょう。
 
しかし、日本や韓国などと違い、社会人がALevelの勉強をして大学に入学しなおし、学位を習得したり、成人後に技師や医師や弁護士などの資格習得に挑戦することなどが比較的容易にできます。
 
進学する場合は、この試験結果(成績)が「入学試験」の役割を果たすというシステムになっています。イギリスの学校は入学より卒業が大変なので学生は良く勉強をすると言われますが、「どの学校を卒業したか」よりこれらの試験で「どのレベルの成績を修めたか」が、進学はもちろん一生の資格として意味を持つことになります。
 
一方、職業的な知識やスキルを身につけたい学生はGCSE試験の後、おもに継続教育機関と呼ばれるカレッジなどへ進学し、同じように職業分野で上級レベルへとステップアップするコースを進んでいくことになります。
 
カレッジでは、A-Levelの取り直しコースや、資格によっては学士号などに編入できるコースなども提供しており、経路は違ってもゴールは同じというルートも用意されています。
 

 
中等教育
 
教育制度は、細部は全国統一ではありませんが、公立、私立とも5歳で小学校1年生に入学し、16歳で義務教育が修了します。
冒頭でもお伝えしたとおり、イギリスの大きな特徴は、『卒業』という考え方がないことで、イヤー11(16歳)修了の年に、GCSEという統一試験があります。
受験義務はありませんが、この試験の結果はその後の進学や就職の際の選考基準として重きをおかれます。
イヤー11修了後の2年間は、職業専門学校と進学準備校に進路が分かれます。大学進学希望者はイヤー12、13でAレベルの試験を受けます。
いずれの試験も科目ごとに行われるもので、学生は自分が必要な科目だけを受験します。その成績は大学へのアプライ(出願)の決め手になります。
 
高等教育
 
オックスフォード、ケンブリッジを頂点とするイギリスの大学数は100校足らず。1校を除いてすべてが国立です。
University,College of Higher Educationなど学士号が取得できる大学でもその成り立ちにより名称がまちまちですが、学位のレベルには変わりありません。
大部分の大学の学部は3年間で学士号が取得できます。
 
留学生の場合は
 
留学生もGCSEを取り、Aレベルに進むのが順当ですが、高校生になってからイギリス留学を考えた人は、いきなりAレベル課程に入ることになります。事前英語研修をやったとしても2年間でAレベル挑戦は無理という場合は、3年がかりでAレベル課程に取り組むことが考えられます。
なお日本の高校卒業資格があれば、1年間のファウンデーションコース留学を経て、イギリスの大学進学への道が開かれています。