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英語の検定試験
 

海外の大学を目指すための英語検定試験、または外資系企業への就職、自分の実力を測るため、それぞれ目標や指標にあった英語の試験を選ぶことにより、どの検定試験に目標を定め勉強すべきか見えてきます。
 
今回は、数ある英語検定試験より、総合的な英語力を測れる試験をリストアップし、ニーズとメリット、デメリットをご紹介します。
 
○英検…5級~1級まで7段階あり、準1級以上で仕事で使えると判断される。
 
英語に関連する検定としては日本では最も長く行われている。
 
試験の回答方法は4肢選択を基本としており、準1級および1級では一次試験に英作文が含まれ、3級~1級では二次試験として英語による面接試験がある。
 
読むこと、聞くこと、話すこと、書くことの4つの技能について評価される。
 
メリット:
目指して勉強すると総合的な英語力が身に付く。
 
高等学校、大学、大学院などでは、入学試験や単位の取得に際して英検の取得級が考慮に入れられる場合がある。
1級の合格者は、「通訳案内士試験」の筆記試験のうち「外国語(英語)」が免除される。準2級~1級の取得者は、「高等学校卒業程度認定試験」の試験科目「英語」が免除となる。
 
 
デメリット:
ほぼ日本でしか使えない資格。
 
 
 
○TOEIC…990点満点。内容は日常、ビジネスシーン。
 
Test of English for International Communication、通称TOEIC(トーイック)は、英語を母語としない者を対象とした、英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験である。
 
試験は、聞き取り (Listening) が100問と読解 (Reading) が100問の計200問の構成となっている。設問は、身近な事柄からビジネスに関連する事柄まで、幅広くコミュニケーションを行う能力を測る目的で作られている。
 
評価は、聞き取りと読解でそれぞれ5点から495点までの5点刻みで行われ、合計では10点から990点となり、これらのスコアが認定される。スコアは素点による絶対評価ではなく、Equatingと呼ばれる方式を用いて統計的に算出される。
 
 
メリット:
日本では認知度が高い(日本での就職・昇格に有利)。
非英語圏、特に日本や韓国では、雇用や人事評価の際にスコアを用いる例がある。日本の大学や大学院では、実用英語技能検定(英検)やTOEFLと同様に、受験生の英語運用能力の判定材料に用いられることがある。
合否ではなく点数なので、勉強のしがいがある。
 
デメリット:
日本と韓国以外での認知度は低い。
ライティングやスピーキングが無く、テクニックで点が取れてしまいがちなので、高いスコアを持っていても実力が有るとは言い切れない。
 
 
 
○TOEFL…英語圏(主にアメリカ・カナダ)に留学するための英語力の証明試験。
 
通称TOEFL(トーフル)は、非英語圏の出身者のみを対象としており、英語圏の高等教育機関が入学希望者の外国語としての英語力を判定する際に用いる。
現在のテスト形式は、2005年より開始されたiBT(アイビーティー、Internet-Based Testing、TOEFL iBT)と言うComputer Based Testingである。
リーディング(Reading)、リスニング(Listening)、スピーキング(Speaking)、ライティング(Writing)の4部から構成されており、試験時間は約4時間である。リーディングかリスニングの何れかには「ダミー問題」と通称される、スコアには影響しない設問が追加されており、それにあわせて全体の試験所要時間も変化する。
 
満点は120点で、最低点は0点。それぞれのセクションの満点は30点。これは1問間違えて1点減点という方式ではない。評価は相対評価。点数は受験日より2年間有効。
 
メリット:
世界で最も認知度が高い試験の一つ。
国際基督教大学や関西外国語大学などが毎年の英語の能力別クラス編成に利用している。このほか、東京大学の大学院入試では、iBTのスコア提出に代えて志願者に向けて一括受験を課す研究科がある。
 
外資系の企業でTOEICより評価が高いこともある。
 
 
デメリット:
語彙が学術的なものが多く、論理的な思考も試されるので難易度が高い。
IBTにより、人気度が低くなった。
 
 
○TOEFL JUNIOR…TOEFL の中高生版
 
通称、トフルジュニア。英語を母語としない中高生の英語運用能力を測定する世界共通のテストで、日本でも2011年から導入が開始されている。
 
米国留学を考えている中高生には必須となりつつあります。
 
英語の聴き取り能力や読解能力をみる四者択一形式の試験で、スコアは600~900で表される。
 
メリット:
ヨーロッパ、アジア、南米、中東など30カ国以上の中高生にはすてに浸透している
 
デメリット:
TOEFLより難易度は低いが、日本の中高生には難易度高め。
 
 
 
○IELTS…英語圏(主にイギリス・オーストラリア・ニュージーランド)に留学、または永住権などを申請する時に使う。
 
International English Language TestingSystem(IELTS, アイエルツ)。
 
アカデミック・モジュール(Academic Module、大学や他の高等教育機関への出願のためのテスト)とジェネラル・トレーニング・モジュール(GeneralTraining Module、一般的な生活、仕事や、移住関係に関わる英語のテスト)の2種類がある。
 
スコアは0.5きざみで最高9.0ポイント。IELTSはオーストラリア、イギリス、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ共和国のほとんどの教育機関で受け入れられ、アメリカ合衆国の3000以上の教育機関で受け入れられている。またオーストラリア、ニュージーランド、カナダへの移民の必要条件となっている。中国・インドなど含め、イギリス影響下の国で盛んな試験。
 
 
メリット:
2012年度の調査によると、TOEFLより世界的に受験者数が多い。
米国以外の国での認知度は極めて高い。
 
 
 
デメリット:
アメリカ留学における認知度はTOEFLより低い。
日本では認知度が低い。
 
 
○ケンブリッジ検定…主にヨーロッパ人が自分の英語力を証明するためにとる実用英語検定。
 
ケンブリッジ大学の一部門であるケンブリッジ大学英語検定機構CAMBRIDGE ENGLISH Llanguage Asessmentが開発・実施している英語検定。日本におけるTOEICのような評価。年間140か国の約300万人が受験している、最も歴史のある英語検定。
英検のようにレベルに応じた試験が用意されています。試験は以下の5レベルに分かれている。
 
KET : Key English Test
PET : Preliminary English Test
FCE : First Certificate in English
CAE : Certificate of Advanced English
CPE : Certificate of Proficiency in English
 
 
 
 メリット:
歴史のある検定で特にヨーロッパで認知度が高い。
イギリス系企業、大学、大学院に有利。
総合的な実力がつく。
有効期限がない。
 
デメリット:
日本では認知度が低い。
 
 
 
英語の総合力を測る試験ではありませんが、海外の大学、大学院への入学要件のなかで上記に挙げた以外、もしくはどちらかという形で
それぞれの大学が条件としている必要な試験もリストアップしました。

GRE Subject Test
特定の分野での知識や技能の英語力を確かめる試験。生物化学、細胞分子生物学、生物学、化学、コンピューターサイエンス、英文学、数学、物理学、心理学の8科目で学部での成績を測ります。
 
GRE revised General Test
自然科学、工学、社会科学、ビジネス、人文と芸術、教育などの分野で、大学院課程やMBAプログラムに進みたい人が受験します。英語、数学、分析作文の技能を測ることで、大学院進学の準備となる学習ができているかどうかを確認できます。
 
 
SAT (Scholastic Assessment Test)
大学進学希望者を対象に行われる米国の試験。英語と数学からなるSAT-Ⅰ、科目別のSAT-Ⅱがあります。
 
 
GMAT (Graduate Management Admission Test)
大学院レベルにおいてビジネスを学ぶために必要な分析的思考力、言語能力、数学的能力を測るための試験。入学者選抜のための指標として、多くのビジネススクール(経営大学院)に採用されており、MBAプログラムなどへの入学のための、事実上の共通試験となっています。
 
 
ACT (American College Testing)
米国の大学への進学希望者を対象にした適正試験。試験は英語、数学、社会、理科の4科目。米国中西部・南部にある大学で必要なことが多い。
 
 
LSAT (Law School Admission Test)
米国・カナダの法学大学院(ロースクール)進学レベルの試験で、読解力、分析力、論理力、記述力の4科目で構成されています。
 
 
GED (General Educational Development)
米国教育協議会が実施している大学入学資格検定試験。日本の文部科学省が実施している大学入学資格検定(大検)にあたる。
 
 
SSAT (Secondary School Admission Test)
米国の寄宿学校や昼間学校への入学試験として主に使われます。試験は数学的なセクションと言語的なセクションで構成されています。言語的なセクションには小論文があり、採点はされませんが学校へ送られ、生徒のライティングのスキル評価として使われます。
ご自身の学習目標に合った検定試験を選ぶことで、英語学習に励む意欲が高まります。達成度を測るうえでも役立ちますね。

 
     
   
     
   
     
   
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