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ジョホルバル―シンガポール間の地下鉄計画 その1

■ビジネス大国シンガポール

シンガポールのビジネス環境は世界的に見ても高い評価を得ています。
世界銀行が毎年発表する世界189か国・地域のビジネス環境ランキング「Doing Business 2014」では、
シンガポールは総合ランキング(ビジネスのしやすさ)において8年連続で1位となりました。

シンガポールは1965年の独立以来、海外の人材や資本を自らの成長源として取り組んできました。
今や1人当たりのGDPは5万5,813米ドル(2013年)と、日本の3万8,491米ドルを上回りました。

シンガポールの面積は東京24区よりやや大きい718.3㎢。
それに対して、総人口は540万人(2013年時点)、モナコに続いて人口密度の最も高い国第2位となっています。
外国人の大幅な増加により、不動産価格を初めとする物価上昇が進んでいるのが現状です。

ビジネス環境ランキング「Doing Business 2014」

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この状況下で隣国都市であるジョホールバルがシンガポール人や外国人からとても注目を集めていることも事実です。

マレーシア南部ジョホール州はシンガポールの対岸に面しており、
実にシンガポールの3倍以上の面積をイスカンダル計画に充てています。

イスカンダル計画への累計投資額は2013年末時点で1,316億リンギと前年比23.8%増加。
この累計投資額の47%は外国投資額であり、隣国シンガポールが最大の投資国となっています。


■隣国都市ジョホールバル

シンガポールからジョホール海峡を挟んで対岸にあるジョホールバル。
1923年に4年間の工事を経て開通したコーズウェイ橋はジョホールバルとシンガポールを陸路でつなぐ橋です。

1923年に4年間の工事を経て開通し、総距離は1,056m。
渋滞がない場合は10分から15分程で渡ることが出来ます。
また1998年には、ヌサジャヤ地区付近にセカンドリンクが開通しています。



コーズウェイ橋
 

セカンドリンク


ジョホールバルとシンガポールの物価・年収の違いは大きく、
マレーシアの新卒平均月収RM2,500(日本円で約85,000円)に対し、
シンガポールでは平均SGD3,000(日本円で約262,600円)です。

その為「生活の拠点は物価の安いジョホールバル、仕事はシンガポール」というジョホール州民は少なくありません。
その数は約400,000人と言われ、多くの人々が毎日コーズウェイ橋を渡って、シンガポールへ通勤しています。

コーズウェイだけでも1日に約6万台の車両が通過すると言われており、
夕方や休日には渋滞が起こる為、ピーク時には2~3時間を国境越えに費やすこともあります。


■物件価格

今やシンガポールの不動産価格は東京以上に高額となり、Global Property Guide(海外不動産ガイド)によると、
世界主要都市の不動産価格ランキングで第8位にランクインをしています。
一方マレーシアは第65位となっています。

Global Property Guide(海外不動産ガイド)
世界主要都市の不動産価格ランキング


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では、ジョホールバルとシンガポールの同水準の物件では、価格がどのように異なってくるのでしょうか。
両都市の条件が最も近い2つのコンドミニアム(日本のマンション)の価格を比較しました。

・シンガポール
「Clermont Residence」
購入価格:SGD3,434,640(日本円で約3億79万円)




面積:1,098SQF(約102㎡)
部屋数:3ベッドルーム+3バスルーム
施設:ジム、プール、ファンクションルーム、ラウンジ、24時間セキュリティーガード等


・ジョホールバル
「SUASANA」
購入価格:RM1,247,400(日本円で約3千900万円)




面積:1,236.55SQF(約115㎡)
部屋数:3ベッドルーム+2バスルーム
施設:ジム、BBQエリア、屋上展望デッキ、ラウンジ、会議室、24時間セキュリティーガード等

    
ご覧いただいてお気づきの様に、シンガポールと同水準の物件が1/5~1/10程度で購入できるため、郊外での生活を考えたシンガポール人を中心にジョホールバルの物件購入者が増加しているのです。


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