PROFESSIONAL SUPPORT FOR PROPERTY INVESTMENT
AND PROPERTY MANAGEMENT IN JOHOR BAHRU MALAYSIA
帰国子女受験制度
 
 

 

子どもを海外で育てる目的として、英語の習得、異国での経験以外に、帰国子女枠で受験できる特権を持つという事が挙げられると思います。

 

これは他の国には無い、日本特有の制度で、非常に有難い制度です。

 

高度経済成長期時代に、日本企業の海外進出を推し進めるなか誕生した、親の仕事の為に海外で教育を受けざるを得ない子ども達が、日本に帰国した時に受け入れ先になる学校に、一般の入試とは違った特別な試験を受けて入ることが出来るという制度です。

そのため、親の仕事の都合で海外生活をして帰国した子どもと、本人の希望による留学生とは明確に区別され、多くの学校で、本人希望で海外に渡った留学生はこの帰国子女受験枠での入試ができませんでした。

 

しかし、最近、親の都合ではなく本人の希望で海外移住していても、帰国子女枠として受験を認める学校が増えてきました。

 

その特別な試験とは、勿論学校によって異なりますが、大体は今までの学校の成績表と小論文や面接などを合わせて評価する試験になります。

 

帰国子女受け入れ校には、有名中高一貫校や有名私立大学、国立大学などが数多くあります。

一般受験で入ってくる子ども達は、日本の厳しい受験競争に勝ち進んできた子ども達ですが、帰国子女の倍率はそれほど高くありません。

 

私自身、帰国子女枠で高校に編入しましたので、英語での小論文と面接のみの受験でしたが、一般入試で入ってきた同級生たちは偏差値が70ありました。私はそのような偏差値教育を受けて来なかったので、自分の偏差値が一体いくつなのかも知りません。

 

アメリカ時代の日本人の同級生で、特に成績がすごく良いわけでもなかった記憶がある友人たちが帰国子女枠で早稲田大学、慶応義塾大学に入学しましたので、帰国子女というのはまさに特権だと感じます。

 

実は、海外にいる間、ずっと日本人学校に通っている人で、日本人としか付き合わず、外国語が全くできない人でも、海外子女受験制度で良い学校に入った人をたくさん知っています(香港、上海、バンコク、シンガポールなどアジアの国に多いです)。

 

最近では留学生であっても一定期間以上の海外滞在経験があり、海外の学校の卒業資格がある場合には帰国子女枠での受験が可能な学校が増えてきていますが、それは当然の流れだと感じます。

 

1.親の仕事などの都合で仕方がなく海外に行き、ずっと日本人学校で過ごした人。

2.本人や親の希望で、海外に行き、現地校やインターナショナル学校で異文化の中で過ごした人。

 

同じ帰国者ですが、経験が全く異なります。

グローバル化、ボーダレス化していく上で、必要な多様性を身につけている人材が日本は圧倒的に不足しています。その素地を持った生徒を獲得しようする学校が増えていくのは当然な流れです。

 

しかし、学校側の関係者に聞くと、”日本の勉強をしてきた人は日本ではいくらでもいる”ので、海外の日本人学校出身者に敢えて下駄を履かせて合格させても学校としてのメリットはあまりない、しかし、帰国子女は受けてきた教育がバラバラで、あまり多様な生徒も受け入れると教える側が大変・・・、というのが本音のようです。

 

また、日本の中学、高校は指導要領に基づいた教育を行わないと日本での卒業認定がもらえません。そのため、帰国子女を受けて入れている学校の授業は、日本の学校と同じ教育を基本的に行います。

 

アメリカカリキュラム、イギリスカリキュラムがあるように、日本(文科省)カリキュラムです。

 

大学は別ですが、中学、高校では暗記やテスト対策を競うこの日本カリキュラムを受けることになり、帰国子女の受け入れや、英語に力を入れていない学校の場合は、英語がまずキープできません。

 

また、幼い頃に海外で数年過ごし、帰国した知り合いが何人がいますが、英語のレベルは日本で生まれ育った人と同じようなレベルです(その時は普通に話せたらしいですが)。せっかく幼児期に海外に行き、英語を習得させたにも関わらず、そのような結果になってしまうのは悲しい限りです。

 

ここでも大切な事は「教育を長期的に計画する」ことです。

どの時期に海外の学校に入れ、何歳で日本に帰すのか。もしくは、大学までずっと海外の学校に行くのか。

どのように母国語と外国語を習得させ、定着させるのか。いつどの学校で何を学び、何を体験させるのか。

子どもが成人した時の世界はどのようになっているのか。どのような人が活躍するのか。

 

将来を見据えた計画が必要になってきますが、その中で、”帰国子女制度”という有難い制度をオプションの中に入れていただければと思います。



こちらもご覧ください。
帰国生の中学入試
帰国生の高校入試
帰国生の大学受験