ジョホールバルの不動産投資にさらなる課題がありました。
それは“物件の管理”です。
多くの不動産業者は、仲介だけを手掛けています。
実際に購入した後、一体誰が自分の購入した物件を管理してくれるのか。
購入後(プリビルド物件であれば完成後)、すぐに以下のようなことを行うことになります。
□ 部屋の定期的な空気の入れ替え(マレーシアは湿度が高く、湿気がたまりやすい)
□ 月々の管理費の支払い
□ 固定資産税の支払い(半年に1度)
もし、プリビルド物件の完成時(手元に権利書が届いた時)に、すぐ次の買い手が見つかったとしても、マレーシアでは不動産売買(権利移転)が完了するまで、手続きに約5-8ヵ月かかります。
ですからその間、物件保有者が上記のことを行う必要があります。
また、すぐに買い手が見つからない場合、さらに何ヵ月間も放置された状態になります。
賃貸に出せていれば、キャピタルゲイン(売却益)とインカム(家賃収益)の2つがあるだけでなく、景気が悪い時などに売りのタイミングを後ろにずらして、良い時を待つことができます。
しかし、最初から完成時に売却することしか考えてない人は、もし売却がスムーズに行かなかったら、どうなるのでしょうか?
「近い将来、ここも賃貸需要が出ます」 「値上がりしていますので、高く売れます」という情報を鵜呑みにして、購入した結果、すぐに買い手がつかなければ、何か月、何年と住宅ローンと管理費を月々支払い続けなければならなず、下手したらバーゲン価格で売りに出して、成約を急がざるを得ません。
では、賃貸に出そうとした場合、
・内装や家具の配置
・テナント探し(賃貸)
・部屋に不具合があれば、その修繕
・月々の家賃入金の確認
・管理費などの支払い 等
様々なことが必要となってきます。
これを海外からどうやって行うのでしょうか。
また、もし賃貸がすぐにつかなければ、定期的に誰かが部屋の空気の入れ替えを行わなければいけません。
マレーシアの不動産は、購入する時の視察と契約書のやりとりよりも、購入した後の方がはるかに労力と手間がかかります。
日本で1年間に修理する人が家に何回来ますか?
恐らくほとんど来ないのではないでしょうか。
水漏れ、壁のヒビ割れ、ドアが閉まらなく・開かなくなる、キャビネットや家具の故障、エアコンの故障、カビが生えてきて臭う、プラグに電気が通っていない、何かの部品が取れた等、
新築物件やリフォームをしたばかりのものは、人がはじめて住んだ時に発覚するものが多く、最初の半年で5~10回個所ぐらいは大小様々な不具合を修理の人が直しに来ます。
しかし、新興国ではこれが普通だと思います。
日本では、日本の基準を満たした部材や部品を使用し、日本人が建設・施工しています。
日本人ほど丁寧に、きめ細かく、時間通りに仕事をしてくれる人はいないと思いますが、良いのか悪いのか、我々はそれに慣れ親しんでしまっているため、まさかこんなことはないだろう、様々なことを丁寧に行い、かつ、時間通りに終わるだろうと信じ切ってしまっています。
つまり、購入後の管理の大変さを考慮していない人が多いと言わざるを得ないのが実情です。
現地のデベロッパーは土地を取得し、プランを作り、購入者に売って、36ヵ月以内に建てたら義務はそこで終了です。
仲介業者はそのデベロッパーの売るところで、仲介して終わりです。
建てた後(カギを渡した後)はオーナーのものであり、管理は自分でしなければいけません。
物件の管理はジョホールバル不動産投資を成功に導く鍵といってよいでしょう。
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